書く練習

メモのような日記

なんでもないような事(しゃぶしゃぶ、流行語大賞、必要不可欠)

 大学生になってから僕はテレビを見ていない。東京の僕の部屋にはテレビがない。一人暮らしを始めるときに買わなかったからだ。一緒に家具を揃えに行った母は執拗にテレビは良いのか、と訊いてきたが、観てる番組もないし、いつでもスマホで好きな動画が見れる時代にそんなものは必要ないと思ったのだった。周りの友達にもそういう奴が多く、最近は若者のテレビ離れと揶揄されているらしい。余計なお世話だ。

 だけど、ときどき不便なこともある。先日、久しぶりに実家に帰ったとき、「お母さん、今日ご飯なに?」と何気なく尋ねると、「今晩はしゃぶしゃぶよ」と言いながら母は謎の踊りを踊り始めた。呆気にとられる僕を見て、「そうか、テレビないから知らないか」と母は困ったような顔をした。聞けば、それは最近流行っている芸人のネタで、流行語大賞にもノミネートされるくらい有名だった。

 娯楽のない田舎の主婦には必要不可欠なのよ、そう言う母の表情はどこか寂し気だった。テレビを見る世代と見ない世代でのすれ違い。何でもないような事、それらを共有することで同じ時間を過ごせていると思えるのかもしれない。

 

 

 

なんだか評論みたくなった。小説になってないな。

堅苦しい文体になる。